琵琶湖釣りボート転覆死(24.1.29)
とても痛ましい事故が琵琶湖で起きました。
ビワマスを釣っていた3名が乗るアルミ製の釣りボートが転覆。
乗っていた3名は帰らぬ人になってしまったそう…。
私も、素人ながら木の葉のようなカヤックで海に釣りに出かける身のため、この事故はとても他人事では済ませられないと感じています。
絶対に事故を起こしてはならないと。
ニュースを見ていると、水温に対しての考え方がとても甘かったのではないかと感じずにはいられません。
水温。
でも、これはとても難しい問題だと思います。
- 琵琶湖
- 波は高かったらしい
- 水温9度
- ライジャケ着用
あなたは、自分が死なない最低水温を知っていますか?
早速ですが、あなたは、自分が泳ぐ事が出来る最低の水温を知っていますか?
とても生意気な言い方ですが、私は自分が泳ぐ事が出来る最低水温を知っています。
答えは23度です。
23度以上の水温では、体を動かせさえすれば体温が温まるのを感じます。この水温であれば、体力が続く限り、寒さを感じる事はありません。
22度以下では、長時間水の中に居ると、私の体は寒さを感じます。
20度では、どんなに体を温めようと必死に運動をしても、全く体が温まらず、いずれ寒さから体が動かなくなります。
20度を下回ると、30分も水の中にいる事が不可能になります。
当然ですが、まともに泳ぐ事が出来ず、体も冷え切ってしまい、まともに泳ぐ事が出来ません。
唇は10分もしないうちに紫色になってしまいます。
私は小学生から社会人まで約20年間、ずっと選手として競泳をやってきました。
高校時代には、新潟県と北信越の大会で個人種目で優勝したこともあり、恐らく、まず間違いなく普通の人よりも、かなり上手に速く長く泳げます。
そんな私ですが、20度を下回る水温では、30分も水の中に居る事が出来ません。
体温が低下すると瞬時に体力が奪われ、体を動かす事が出来なくなるのを、現役時代の屋外プールでの練習から、私は身を持って知っているからです。
今回の琵琶湖の水温は9度だったそうです。
想像するだけで、絶望を感じる水温です。
水温は、本当に甘く見ない方がいい
ライジャケを着て沈まなければ、少なくとも死ぬことはない
そう考えている人は意外と多いのではないでしょうか。
でも、落水してから地上に這い上がれるのは何分くらいでしょう。
地上に上がってから “暖” は取れますか?
その時の外気温は暖かいですか?太陽は出ていますか?
水に入ると、体温というのは本当に一瞬のうちに奪われます。
一度体温が奪われると、もう一度温め直すのに物凄く時間が掛かります。
そして、体温が低下すれば、人間は死にます。
冷たい水温は、本当に甘く見ない方が良いです。
何が正解なのだろうか?
こんな偉そうな事を書いている私ですが、どうすれば正解かなんて、正直分かりません。
でも、水温に対する恐怖は身を持って知っていますから、自分なりの対策を行う事は可能です。
私は、カヤックで海に出る時、水温が20度以下の環境では、ウェットスーツを必ず着用する事を心がけています。
私が来ているのは冬のサーフィン用。
例え海に落ちたとしても、多少は命が助かる状況になっているのではないかと考えています。
※ちなみに、私がカヤックフィッシングを想定している時期は、5月~10月です。(そもそも、真冬の新潟でカヤックをやろうとは思いませんし…)
ショアからの釣りでは、過度な対策は逆に身動きが取り辛くで危険なので、ウェットスーツみたいなのは不要ではないかと感じます。
しかし今回の事故のように、小舟で、単独や仲間内で海上に行くような釣りをする場合、波や風の状況の確認も勿論大切ですが、『水温』というところにも是非とも注目をしてほしいと考えます。
ボートで沖に出れば、海に落ちて仮に船に上がれたとしても、すぐには帰れません。
その間に死なない対策を自分なりに考える必要があると思います。
最後に
安全に帰ることが一番大事。
カヤックに乗っていると楽しすぎるので、ついつい楽しさを優先したい気持ちも分かります。
でも、何があっても帰る事。
この約束を、絶対に忘れてはならないと、今回の事故で心に誓おうと思いました。
カヤックの安全ギアについて、今年の冬は見直そうと思います。
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